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大手から中小のスーパーマーケットや魚量販店の冷凍販売棚に並ぶ「冷凍鰻蒲焼」。いまではすっかり見慣れたこの商品には、実は長い歴史と時代と共に歩んできたストーリーがあります。

平成30年の政府発表の統計では日本で食される「鰻」は、天然物は0.02%以下で、99.98%が養殖鰻となっています※1。
鰻の養殖は約150年前の1879(明治12)年、東京の深川で始まりました。明治時代は浜名湖で養殖が行われるようになり、東海地方から全国に養殖広がって行きました。1960年代には四国や九州でも養殖が行われるようになり、1970年代には一部の国内の養殖業者が温暖な台湾に新天地を求めて技術移転しました。この台湾への養殖池の移転によって「冷凍鰻蒲焼」のストーリーが動き始めます。

当初台湾では生きた鰻の輸出や、日本市場向けの「半加工品(内臓を取り出した状態)」作りが主体でした。この時までは鰻は生きたまま日本に運び、日本の鰻専門料理店で鰻を包丁で捌いて、店内で焼いて食べるのが一般的な消費スタイルでした。
台湾での冷凍輸送の低コスト化や、捌いた鰻を「蒸して→焼いて→タレを付けて→更に焼いて→冷凍にする」という複数の製造工程を合わせた加工技術の向上により「養殖から蒲焼までの完全加工品製造」が現地にて行えるまでに進化し、冷凍鰻蒲焼が製造出来る大型機器を導入した加工場がいくつも建設されることになります。
この一連の流れに大きく携わったのが、当時右肩上がりに急成長中の日本の大手スーパーマーケットでした。日本の消費者のニーズを第一に考えながら、いくつかの有力大手スーパーがそれぞれに輸入商社と組み、日本の鰻産地加工場関係者の協力を得ながら台湾で日本のスーパーマーケットで販売するための専門「冷凍鰻蒲焼」を作り上げたのです。つまり、それまでは鰻専門店でしか食べられ無かった蒲焼きが、一般消費者がスーパーで「冷凍鰻蒲焼」を購入し、家でも気軽に鰻を食べられるように生活スタイルが変わっていくきっかけともなったのです。

台湾での成功を受け、改革開放経済が始まった中国に、鰻養殖の主産地はシフトして行きます。日・台・中の多くの関係者の協力と、さらなる「よい商品を」という高い次元の競争もあり、中国においても「養殖から蒲焼まで」という一連の加工の流れを踏まえつつ、「冷凍鰻蒲焼」を安定的に製造できるシステムが1990年代には完成し、定着しました。今の日本では「冷凍鰻蒲焼」はスーパーマーケットからコンビニや大手牛丼チェーン店を筆頭にした外食レストランでも利用され、食品業界全体の中でも「定番品」のひとつとして位置づけられる、極めて完成度の高い商材となりました。
 
BGI JAPANはもう一度、この優良商材の魅力と可能性を見直してみたい。そしてこの商材を扱ってくださる市場関係者様・量販店様、及び中小の販売店様・業務用食材関係者様・外食産業関係者様等々の皆様に、もう一度「自信を持って」この商材をお取り扱いいただきたいと弊社では考えております。
一つの新しい商材の登場によって、消費者の生活スタイルは変わります。私どもは商材の提案と共に、その商材によってもたらされる食のスタイルを御提案し、皆様方のビジネスのお手伝いを行っていきたいと思っています。

※1参考資料:『ウナギをめぐる状況と対策について』水産庁、令和2年3月より